モニターのリフレッシュレートについて、体感できるかどうかというのは昔から大きな話題である。リフレッシュレートの違うモニターを並べてブラインドテストをする企画もある。
例
https://youtu.be/tPXch8iAIIs?si=2k9jq7g53QwagBD1
https://game.watch.impress.co.jp/docs/kikaku/1501149.html
入力機器(マウス、キーボード、コントローラー…)のポーリングレートやラピッドトリガーは最近になって一段と注目され始めているが、やはりこちらも体感できるかどうかという点で議論が白熱する。
自分はこの体感論争を不毛だと感じている。体感できる人は体感できるし、体感できない人は体感できない。ただそれだけのことで熱い議論をしてどうなるというのだ。そもそも体感できると何が良いというのか。
よく考えたうえで私と違う意見を抱いたのであればそれはそれで正しい。ただ、よく考えず不毛な言い合いをするのはやめてほしい。そういった思いでこの記事を残す。
ちょっとしたきっかけで勢いで書いた文章なので言葉遣いがトゲトゲしてるかも。
"体感できるか"とは
一般的に、"体感できるか"は"五感とインゲームの操作によって違いを理解できるか"という意味で使われているようである。また、違いを理解したうえで説明できることを求められるときもある。
ここでは簡単のため、"目とインゲームの操作によって違いを理解できるか"を"体感できるか"の定義とする。一方、"効果"はインゲームの結果(単に勝敗ではない)に影響を与えることとする。
体感できることの意義
体感できることは何が良いのだろうか。人は体感できることの何が嬉しいのかを考えてみよう。
- 違いを実感できることの喜び
- 違いがあることによる正の効果の期待
- 体感できる自分の能力への喜び
- 操作感や目への負担など、体感しやすく快適になる要素がある
以上のような理由ではないだろうか。3は微妙なところだが、「自分は体感できた」という人に対して「人が体感できるはずはない」と返されどんどんヒートアップすることが多々あることから"体感できない自分"を嫌がる人や"体感できる自分"に自信を持っている人もいるだろうと思い挙げた。(実際、私も「自分は体感できなかったけどみんな体感できてて良いなあ」と思うことはあった。)※議論が変にヒートアップするのは好ましくないが、そういった考え方が悪いとは言っていない。
皆が1,4を望んでいてそのために議論してるならそれはそれで良い。
また、モニターの発色、マウスの形、キーボードの打鍵感、マウスパッドの滑り心地などは主に4の理由で体感が重要であることに注意。(効果もまた重要だが)
体感できたから何?
持論。体感できたからといってインゲームで良い結果を得られるかは分からない。体感できなかったからといって効果がないとは言えない。
モニターの黒挿入を例にすると、なんとなく見やすく感じるがその分感じない程度の目の疲労が生じ、インゲームではエイムがうまくいかない、といった事象はありがちだろう。
効果を知る
では、どのようにすればインゲームでの効果が分かるのだろう。例えば、どこまでが誤差でどこからが効果かを決めてから、エイム練習ソフトを使う方法が良さそうだ。
ただこの方法だとオーディオやキーボードの評価はうまくできないことに注意。それに関してはゲームでひたすら試合をこなして勝率などのデータを見るしかなさそうだが、勝率に絡む要素が多すぎるので参考にならない可能性大。
実際は…
体感ができない場合、効果もほとんどないことが少なくないのも事実。重要なのは体感できるけど効果がほとんどないこともあるという点。(極端な例としてはオーディオ類を変えても足音のないfpsでは効果はほぼない。)
また、体感できる人も体感できない人もいて、それに優劣をつける必要はない。良い効果を得られる人と得られない人も同様。
余談
自分は最近になってポーリングレート4000hzの世界に足を踏み入れたが、違いははっきりとは体感できないし現状では効果も誤差程度でよくわからなかった。なんならベンチマーク用のkovaaksでは大きくフリックするとfpsがガタ落ちしスコアも大きく下がった。そのため現在は2000hzで運用している。効果がよくわからないならとりあえず良いとされている方を使っておこうというマインドである。バッテリー持ちに不安のあるマウスだったら1000hzにしてた。
以上のように自分はポーリングレートの効果をうまく受けられなかったわけだが、だからといって人に高ポーリングレートは効果ないから勧めないということもない。体感できるかどうかが人による様に効果も人によるのだから試しておいて損はないだろう。
とはいえ、お金に余裕がない場合は4kポーリングレートにこだわるよりその分マウスパッドなどを買うことを勧める。これは一般的に体感しやすい方がお金の使い道として納得できるだろうという考えからであり、体感できて嬉しい理由1(違いを実感できることの喜び)に基づいている。
この発想はこの記事の主張を否定しているように見えるかもしれないがそんなことはない。この記事で言いたいことは人による体感できるかどうかについての言い合いは不毛だということであり、体感は意味がないということではない。